晴耕雨読と猫部録

ビブリオバトル、茶トラネコ、書評、日々の雑感などを書き連ねる

以前に読んだ本「時砂の王」

 人類はETが造りだした「バーサーカー」に敗れ去り、もはや滅亡は避けられない。人類は最後の望みを託し、人型人工知性体メッセンジャー達を戦略支援知性体「カッティ・サーク」とともに過去へと送りこむ。「人類滅亡」の未来を変えるというか、時間軸を分岐させるために。ちょうど「ターミネーター」とは逆の設定となる。メッセンジャーの一人オーヴィルのハードで切ない物語にシビれる。しかしながら、最後は唐突ともいえるハッピーエンドを持ってこなくても良かったのではないか。どこかの分岐された時間軸で、ハッピーエンドの世界がきっとあるはずだから。何度も読んだお気に入りの作品。

時砂の王 (ハヤカワ文庫 JA オ 6-7)

時砂の王 (ハヤカワ文庫 JA オ 6-7)