晴耕雨読と〇部録

ビブリオバトル、茶トラネコ、書評、日々の雑感などを書き連ねる

74年前の夏、40年前の夏、広島

 広島に原爆が投下され日。74年前の8月6日。40年前の8月6日、当時学生の私は広島にいた。原水爆禁止世界大会に参加するため。

  岩大学生原水協として代表を送り出すため、夏休みに大学周辺の家々をまわりカンパ集め。岩大の先生方からも協力をいただいた。

 お金はそこそこ集まったが、ところで誰が行くの?となった。特に希望したわけではないが、各自の都合とか「帰省」のついで(実家が西日本の学生優先)とか勘案した結果、私も行くことに。
 

 岩大からは、私を含め含め4名の参加。岩手からの代表団は確か三十名ほどだったと記憶している。東北新幹線が開通していない時代なので、夜行列車で上野へ。東京から新幹線で広島へ。

 8月の広島は暑い。岩手で生まれ育った私にとっては、かなりきつかった。原爆資料館に行った。「はだしのゲン」にも登場した「燃えたウマ」があった。原爆ドームを見た。予想していたよりも小さな建物。

Hiroshima

 被爆者の方から、体験談を聞いた。アホ学生だった私は、「体験談」を聞いても、頭では一応理解しても、心にはピンとこなかった。自身の想像力不足や人生経験の少なさはかいかんともしがたいものだ。

 後から思うに、当時のことを語るのは。これ相当に辛いことだったと
思う。自分も震災を経験して、「地獄の様相」とかが多少は理解できるようなったかも。

 帰りは、岩大生は自分ひとり。まだ薄暗い中、盛岡駅に降り立った。当然だが、爆弾も落ちてこないし、鉄砲の弾も飛んでこなかった。歩いて下宿に帰る。

 74年たっても核兵器は無くなっていない。